【日経平均】年末パフォーマンスを55年分の9月と8月のデータで占う
1970年から55年分の日経平均月間騰落率を計算しましたので、そのデータをベースに年末の値動きの傾向をみていきましょう。
2025年の年末パフォーマンスは上昇優位
結論からいうと、現在の高い株価の位置からでも買い下がりもあり得る結果でした。
内容をみていきましょう。
分析の目的とアプローチ:
日経平均株価(日経225)における10-12月期(第4四半期)のパフォーマンスが、直前の8月および9月の市場動向によってどのように変化するかを定量的に分析・評価することを目的としています。この分析は、過去のデータに基づき、年末にかけての市場の季節性アノマリーを深く理解できるものです。
分析にあたり、以下の4つの戦略シナリオを設定し、それぞれの条件下における10-12月期の歴史的パフォーマンスを比較検証します。
• 戦略A: 9月の月次リターンが陽線(プラス)だった場合
• 戦略B: 8月・9月の月次リターンが共に陽線だった場合
• 戦略C: 9月の月次リターンが陰線(マイナス)だった場合
• 戦略D: 8月・9月の月次リターンが共に陰線だった場合
4戦略のパフォーマンス比較分析:
ここでは、上記4つの戦略シナリオが10-12月期のパフォーマンスに与える影響を、主要なパフォーマンス指標を用いて横断的に比較します。これにより、各先行指標の有効性に関する全体像を把握することができます。
以下、表にまとめました。

2025年は戦略AとBに当てはまる
• 最も優れたパフォーマンス: 「戦略A(9月が陽線)」は、平均リターン(1.43%)と勝率(67.05%)の両方で4戦略中最も優れた結果を示しています。
• 最も劣後したパフォーマンス: 「戦略D(8月・9月が共に陰線)」は、平均リターン(0.22%)と勝率(52.08%)が最も低く、パフォーマンスが著しく劣後する傾向が見られます。
• 明確な分岐点: 9月が陽線であったか陰線であったかによって、その後の10-12月期のパフォーマンス期待値が大きく異なることが示唆されています。陽線シナリオ(A, B)は、陰線シナリオ(C, D)を全ての指標で上回っていることがわかります。
姉妹記事:
【日経平均】この55年間の11月、12月、1月に5%以上の下落はどれほど起こったのか
出典データについて:
各プラットフォームに散らばった1970年1月からの日経平均株価週間のデータをインターネット上で取得し素材データとしてまとめています。今回の記事を書くにあたって、週間終値を月間終値へとまとめています。
取得時と編集時にAIも使用し二重にファクトチェックをかけており信頼できるデータなのでご安心ください。

.mdファイルにまとめた月間データの一部
年末に向けての戦略
株価指数は平年であれば8~10月に10%-20%の調整があり、そこが絶好の買い場となっていたわけですが、今年はそれが起こりませんでした。しかしここまで見てきた結果を鑑みるに、仮に現在の位置からロングポジションを取っても+のパフォーマンスが得られやすい環境にあるといえます。
つきましては26週線までの調整を待たずの日経225先物のロングポジションエントリーも念頭に入れています。
- 25日線までの調整から資金を分散しロングポジションをエントリーする
こちらに戦略を切り替える可能性が高いです。
今決めることができない理由としては、10月雇用統計発表が延期されている点、伴って日米の中央銀行の金利政策が不透明なことが主です。10月中にはその結果が出るものと考えられ、結果が出てから戦略を決定しても遅くはないでしょう。
#日経平均株価 #日経225先物トレード
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