相場環境を判断するための軸を持とう
短期が得意なテクニカルトレーダーから中長期で株などを保持する投資家まで、相場分析の観点や環境、ポジション保有の時間軸は違えど、勝ち続けられるトレーダーや投資家には、相場環境を分析するための”軸”をもっているという点が共通しています。
この記事では軸の重要性についてお話します。
“軸”について
私の軸についてお話すると、それは
①MTF(マルチタイムフレーム)分析によるトレンドフォロー
②金利やマクロ経済からなる中長期(1四半期~1年)の流れ
上記2点が軸になっています。
②は①の補助として週足や月足レベルの分析していますので、実質MTFの範疇に入りますが、ファンダメンタルズということで別のものと定義しています。
この軸を何にしているかは個々のトレーダーや投資家によって変わってくると思いますが、先物やFX等の短期トレーダーに共通していることは、チャート上にトレードのための優位性や再現性を見つけている、という点です。
優位性が崩れても適応しやすくなる
テクニカルにしろファンダメンタルズにしろ、過去の傾向から現状を分析しシナリオを構築、シナリオどおりの展開になればポジションを取る、ということは共通しているわけですが、例えばトレンドフォローで上昇転換後すぐにロングポジションもったと仮定すると
「4時間足レベルの安値切り上げ高値更新の値動きが止まった時点で決済しよう。まだ3波動目だから4波動目で押し目を作り戻り高値の5波動目をつくる可能性が高いな。5波動目つけたらポジションの半分は決済しよう」
というシナリオとポジションの出口戦略を構築したとします。
しかし現実には4波動目が深押しになるなど実質上昇トレンド終了の可能性が高まることも頻繁にあります。そうなったときにダウ理論を理解していると
「4波動目の押しが3波動目の3/2下落してきた。ここから再度高値更新もあり得るが、戻りが弱いと高値切り下げで急落する恐れがあるので、ポジションの半分は利益確定して、残りの半分の決済ラインを前回押し安値の下に設定しなおし様子をみよう」
というようにシナリオとそれにともなうポジションの出口戦略を柔軟に変更することができるわけです。


適応できることは余計な損失を減らすことに繋がる
故野村克也監督の名言で
「負けに不思議の負けなし、勝ちに不思議の勝ちあり」
というものがあるのですが、野球は失点しなければ負けないゲームであることを前提に、負けた時はエラーだとかバント失敗だとか走塁ミスだとか数々の明確な原因がみつかるが、勝ちが続くときなどはたまたま自軍のホームランが連続したり相手側のミスが多かったりと運がよかったことも多かった、という監督の経験則から生まれた言葉でした。
私は短期トレードを始めてから損切り決済を考えたとき上記の監督の言葉が脳裏にうかびました。そして相場の格言にも
「相場でコントロールできるのは損切り決済のみ」
というものがあり、これは相場は損失さえ出さなければ資金は増え続けるのみ、ということの裏返しになっている考え方なのですが、監督の言葉と本質は同じだと考えています。正直なところ損失をださずにトレードで勝ち続けるということはできないと思いますが、要するに「一定のルールで損失さえ確実に限定させておけば、そのうち大勝が舞い込んでくる」というように考えておくとよいでしょう。
この”一定のルール”の肝が軸であり、noteではMTF分析、ダウ理論、グランビルの法則として皆様に共有しております。

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