日経平均ジャクソンホール影響分析【高インフレ期チャート】
今夏もジャクソンホール会議の時期になりました。パウエル議長の講演は23日の日本時間23時からですが、近年このジャクソンホール会議でのFRB議長の講演は相場のターニングポイントになることが多くFOMCと同様注目したいイベントです。
“金融関係者のダボス会議”91年から注目される
今年47回目となるジャクソンホール会議ですが、カンザスシティー連銀が1978年にシンポジウムを始め、82年からは開催地をジャクソンホールに移し「ジャクソンホール会議」と呼ばれるようになりました。
FRB議長の講演は91年にグリーンスパン氏が始め、目玉イベントとなっていますが、特に2010年代からは様々な投資家に意識されるようになっており、実質FOMCと同じようなイベントとして注目されています。
次項からはコロナ以降直近3年間の日足チャートをみていきましょう。
日足チャート2023年(真ん中付近のピンク網掛けがイベント期)

日足安値圏から上昇トレンドへ転換:
パウエル議長講演後、5日線の攻防から25日線を突破、押し安値は5日線と25日線にしっかりサポートされ上昇継続。
ファンダ的背景:
米国は更なる利上げがあるのかどうか?円安基調で日本株の安値は限定的。
日足チャート2022年

日足高値圏から下落トレンドへ転換:
ピークアウト→戻り高値から講演きっかけで下落トレンド開始。
ファンダ的背景:
米国の利上げが開始している。インフレ率はまだ高くどこまで利上げが続くか予想困難な状況。
日足チャート2021年

日足安値圏から上昇トレンドへ転換:
5日線と25日線の攻防でのもみ合いを抜けて上昇トレンド転換。
ファンダ的背景:
金融緩和縮小を示唆。インフレ率は上昇しているが「一時的なもの」と楽観視。
2024年現在の状況

日足レベルでの上昇トレンド継続中:
更なる上昇には一息ついて25日線を試したい形。34000の安値を大きく割り込んでいることを考えると、高値は売られやすく、それがどの位置になるのか注目するフェーズ。
候補としては38000 39000 40000のキリ番が最も意識されている可能性が高い。
ファンダ的背景:
米国は9月から利下げ開始が濃厚。大統領選のからみもありドル円は円高基調転換が懸念されている。
まとめ
2021年からのリズムとしては
安値圏からの上昇→高値圏からの下落→安値圏からの上昇→高値圏からの下落?
と韻を踏む可能性は念頭に置くが、日柄としては9月MSQくらいまでは上昇することも多いので、仮に一押ししても25日線付近でのサポートが入るかもしれない。
週末でもあるので、本格的には26日月曜ザラ場からの値動きが最重要だが、9月MSQに向けた日足レベルでのトレンドが発生する可能性が高い。
価格帯としては、37000~38000のレンジ帯基点に新規買いが優勢になるのか、新規売りが優勢になるのか、をチャートで追っていくことになる。
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