1990年のバブル時最高値を振り返る【チャート編】
少し押したらすぐに拾われる状態の日経平均ですが、いよいよ過熱感を報じる記事も出てきています。とはいえ、そんな記事がでてもお構いなしで上昇していくのがバブル相場なのですが、ここでは1990年の最高値を振り返り比較したいと思います。
アングル:総強気の日本株、個人もトレンドフォロー 天井近い「陶酔」とも
真のバブル時は「このまま相場は上がり続ける、だから高くとも買わないと乗り遅れる」という投資家心理が先行し高値追いが続くわけですが、個人の買いが続いている状態は1990年のバブル時を思い起こさせます。
チャート・テクニカル観点

1990年時の高値は年末の大納会~大発会のタイミングでした。その後、25日線を割りこんだ後のリバウンドで25日線に高値が押さえ込まれそのまま約30%の下落を演じました。
大納会~大発会 天井
1~2月 調整局面
2月~3月 25日線がレジスタンス
→下落トレンド開始
という流れになったわけですが、ここで今年のチャートと比べてみましょう。

9~10月に調整がないという点に関しては1990年も同じ、さらに25日線のサポートが続いているという点も似ています。25日線タッチに関しては今年の方が明確にサポートされており今年の方が強いとも言えます。
大納会~大発会 天井
1~2月 調整局面
2月~3月 25日線がレジスタンス
→下落トレンド開始
仮に上記1990年の流れを年末以降も当てはまてみると、赤シナリオのような値動きになると考えられます。
テクニカルで見る「バブル崩壊」の予兆
当時のチャートを現代のテクニカル分析で振り返ると、暴落の前には明確な「売りサイン」が出ていたことがわかります。
1. 月足レベルのダイバージェンス
1989年末に向けて株価は最高値を更新し続けましたが、RSIやストキャスティクスといったオシレーター系指標は、高値を切り下げる「ダイバージェンス(逆行現象)」を起こしていました。 これは「価格は上がっているが、上昇のエネルギーは枯渇している」ことを示す、最も危険なシグナルです。
2. 「三尊天井」の形成失敗と急落
最高値をつける過程で、綺麗な三尊天井(ヘッド・アンド・ショルダー)ではなく、最後の上げが急激すぎる「バイイング・クライマックス(セリング・クライマックスの逆)」のような形になりました。 誰もが陶酔し、押し目を作らずに一本調子で上げた相場ほど、崩れる時は一瞬です。
現代への教訓:歴史は韻を踏む
「今回は違う(This time is different)」 これはバブルの頂点で最も囁かれる言葉です。しかし、チャートが描く人間の心理パターンは、30年前も現在も変わりません。
- 教訓: ファンダメンタルズ(景気や企業業績)がどれだけ良くても、チャートが「天井」を示唆したら、素直にポジションを落とすこと。
1990年の教訓は、今の私たちに「熱狂の中でこそ冷静になれ」と教えてくれています。
次回、PERやファンダメンタルズ観点を書く予定です。
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